【発表会】引き行動について

文責 GOTOU(@captain_gusoku)

目次

1 はじめに

2 引き行動はローリスクハイリターン

3 やり方

4 引き行動のリスク

4-1 システム上のリスク

4-2 読み合い上のリスク

5 崩しこそ重要

6 まとめ

1 はじめに

はじめまして、KUSC所属のGOTOUといいます。メインキャラはキャプテン・ファルコンです。

今回は立ち回りのなかの択の一つである引き行動についてまとめてみました。ファルコンを使う上でも欠かせない強い択ではありますが、実はいくつか落とし穴があります。実際僕はこの落とし穴に気づかず苦労したので、そのあたりも触れてみました。

この記事では引き行動のやり方、メリット、デメリットについて解説していきます。

なおこの記事の内容は前回のチャートやつさんの記事である「【発表会】地上戦のシンプルな考え方 」を前提としています。素晴らしい内容なので未読の方は是非読んでみてください。

2 引き行動はローリスクハイリターン

引き行動は崩しに対して(たまに置きに対しても)ローリスクハイリターンに差し返すことが可能な「せこい択」(BYチャートやつ)です。

ある場面だけを切り取ると、引き行動により相手の多くの択にほぼリスクなく対応できるためかなりの安定行動に見えます。ラインを少しずつ失うという引く側のリスクに対して、それを直接咎めようとする側のリスクがとても大きく見えるのです。

また、攻めの合間にうまく引き行動を混ぜることで、有利展開を維持しつつ攻めの緩急をつけて相手に視覚的な圧を与えることができます。

3 やり方

引き行動は「相手の崩し(差し込み)を読んで、それをよけて反撃する」という行動です。

崩す側は自キャラが居ると思った場所に突っ込んでくるので、一旦そこから引いてよける必要があります。主な引き方は自キャラと相談して決めましょう。そのキャラが得意とする引き方は運動性能や体の大きさによってある程度決まります。また引き行動からとれる火力の高さにも注目しましょう。

具体的には

  • 強力な対地の空中技を持つキャラなら縦に(ジャンプで)逃げる(クッパガノンドロフ等)

  • 空中橫移動が優秀なキャラなら斜めに(引きジャンプで)逃げる(ヨッシーワリオ等)

  • ステップが優秀なキャラなら橫に(引きステで)逃げる(ゲッコウガ、ジョーカー等)

  • バックジャンプ、しゃがみなどのキャラ特有の姿勢でよける

同じ逃げ方を続けるといずれ読まれるので色々混ぜてみましょう。

4 引き行動のリスク

ここまで引き行動のいい面だけを書いてきましたが、引き行動は実は万能ではありません。引き行動を妄信していた昔の僕は、今から書く引き行動のデメリットを深く理解していませんでした。当時の反省を込めて書いていきます。

4-1 システム上のリスク

  1. まず、大前提として引き行動は自らラインを下げて相手の崩しをよける行動なので、やりすぎるとラインがなくなり、崖に近づくほど引き行動がやりづらくなっていきます。(一部のキャラは崖を背負っている状態でもなお崖外に飛び出す引き行動が可能で、崩しに来た相手を空後などで差し返すことができますが、これに関しては引くこと自体に大きなリスクがあります。)引き行動に突っ込む必要がないとわかっている相手には、引き行動が読まれるごとにじりじりラインを詰められます。

  2. 引き行動は、引きを読んだ深めに差し込む崩し択には対応できません。マリオ、ピカチュウといったキャラがやってくる深めの上り空中攻撃には特に対応できません。うまい人ほど引きを読んできます。引き行動信者だった当時の僕には、何が起こっているのかわかりませんでした。基本に立ち返ってリーチの長い置き技で崩しを拒否することも重要です。

  3. 引き行動は飛び道具には無力です。飛び道具に対して引くとダメージを食らう上にラインも失う、という最悪の事態を招きます。普段引き行動を軸に立ち回っている人は、対飛び道具キャラの立ち回りに切り替えましょう。

  4. 引き行動からのリターンが低いキャラは火力負けします。そういったキャラはたいてい別の行動で高いリターンが取れるようにデザインされているので、素直にキャラコンセプトに従いましょう。

4-2 読み合い上のリスク

安定を取ろうとする心理で過度に引きすぎると、せっかくとった有利展開の放棄にもなることがあります。引きすぎることで逆に試合全体の安定感が減り、相手に落ち着いて考える余裕まで与えてしまいます。

相手の崩しが読めたから引く、攻めの中で相手を揺さぶるために引く、というように引き行動はあくまで相手と読み合うための択の一つであり、安定を取るために(自分が落ち着くために)とりあえずやっていい行動ではないのです。

5 崩しこそ重要

以上の引き行動のリスクをカバーするには、(いくら引き行動が強いキャラであっても)適度に崩し択を混ぜることがとても重要です。

引き行動は思い切りのいい崩し択と組み合わせることで攻めるうえでも守るうえでも絶大な効果を発揮します。崩しを咎めようとする相手の置きにこちらの引き行動が刺さり、引き行動を咎めようとする相手の前ステップにこちらの崩しが刺さるのです。

また、崩しは引き行動していると減ってくるラインの回復のためにも大事です。

6 まとめ

引き行動は(的確に使えると)強い!みんな元気でね